千利休の時代の講談を聴き、
妙國寺の蘇鉄を見に行こう

2021年11月13日開催

今回のそぞろ歩きは、千利休の時代に思いを馳せて、古地図を見ながら大寺(開口神社)から〜天神常楽寺(菅原神社)〜御奉行所〜櫛笥寺〜妙国寺へというルートでそぞろ歩きをしました。
古地図は、おおよそ上が東です。
堺は環濠都市で、西が海、北東南の三方は濠をめぐらせていました。1615年(元和元年)の大坂夏の陣の戦いで全焼した堺の町は、その後京都のように碁盤目状に区画整備されました。
開口神社も、菅原神社も、妙国寺も、大きな敷地ですね。

当日の配布古地図

さて、今回の講談は、旭堂一海さんによる「太閤と曽呂利」。

太閤秀吉の御伽衆となった曽呂利新左衛門の若き日のお話。
「秀吉が四石の米を買いかねて、今日も五斗買い、明日も五斗買い」という秀吉を風刺する落首(らくしゅ)を壁に書いた新左衛門。けしからんと、秀吉の前にしょっ引かれた新左衛門だが、ニコニコ〜ニコニコ〜
秀吉の怒りは? 新左衛門の運命はいかに?


場が温まったところで、旭堂南海さんの登場!

信長と蘇鉄の話をまくらに、講談「角屋船の由来」の一席。
本能寺の変で信長が明智光秀に討たれたとき、家康は堺の妙國寺で住職とお茶をたしなんでいた。さあ、明智の軍勢が押し寄せる! ピンチ、家康!!
なんとか伊賀越えで伊勢の白子の浜までたどり着いたが、すでに明智の軍勢が!! そこで廻船問屋の角屋七郎次に、三河まで船で送ってくれと頼み込んだ。干鰯(ほしか)を山のように積み、その下に家康、本田平八郎、酒井忠次が乗り込んだ〜さあ、無事に三河にたどり着けるのか?
話にぐっと引き込まれ、ときには爆笑もあり、あっという間の1時間でした。


さあ、ご一緒に堺の町をそぞろ歩き隊、スタートです!
そぞろ歩きの案内人は、大阪まち歩き大学学長・陸奥賢さん。
まずは、開口神社をぐるり。本殿のうしろにある「薬師社」へ。
ここの紋に注目!

【左上】開口神社本殿の裏 【右上】賽銭箱の紋
【左下】屋根にも三つ茄子 【右下】ずらりと三つ茄子 

三つの茄子が描かれています。
もともとは巴紋だったそうですが、ひとつのガクに茄子が三つ出てきて、こりゃめでたいと奉納され、三つ茄子の紋になったのだとか。
隅角や軒先にも、三つ茄子が。並んでて、可愛いですね〜


開口神社から山之口商店街を通り抜けて、大小路通りの信号を渡り、真っ直ぐに進みます。
堺は、河内・摂津・和泉の境(さかい)に位置し、大小路は、摂津と和泉の境界線でした。現在、大小路は堺のシンボルロードとして、毎年堺まつりのパレード会場になり、多くの人でにぎわいます。
突き当たりを、右に曲がると、菅原神社が見えてきました。

菅原神社では学問の神、菅原道真公が祀られています。
997年、常楽寺の僧が、浜に流れ着いた道真公の作ったという木像を祀り、境内に天神社を創建。
江戸時代では「北の天神、南の開口」と呼ばれ、明治になって廃仏毀釈から天神常楽寺は菅原神社に改称されました。
道真公のお使いの牛もいます。

迷子石もありました。「をしゆる方」「奇縁氷人石」と刻まれています。子の名前や特徴を書いた紙を貼って、迷子を探しました。
迷子の他に、結婚相手や求人にも使われていたそうです。

菅原神社にある薬祖神社は、日本最古の薬祖神社と言われ信仰を集めています。


さあ、反対側の鳥居をくぐり菅原神社をあとに、堺奉行所へとそぞろ歩き〜

途中で、糸割符会所跡や堺商工会議所発祥の地や、堺音頭の作詞者・山本梅史(やまもとばいし)生家の跡の碑もありました。

糸割符会所跡の案内板
堺商工会議所発祥の地と山本梅史生家跡

殿馬場中学校西側に奉行所跡の案内板を発見!ここに、与力同心の屋敷があったのですね。与力10騎、同心50人がいたそうです。与力とは、馬に乗る隊長で、同心はその部下。現在の警察に例えると、与力が警察署長クラスで、同心は刑事かな。
そしてはやる心を押さえて道路を渡ると、泉陽高校が!

堺奉行所跡・旧堺市役所跡の案内板
道路を渡ると泉陽高校

泉陽高校の壁沿いに歩いて行くと、高速道路が見えてきました。高速道路は、土居川だったところの上を通っています。
今は川はなく、公園になっています。

土居川公園には、堺の古地図がありました。

公園を出て、左に曲がると妙國寺の塀が続きます。堀沿いに歩くと立派な門の前に到着…ですが、閉まっていました。
門の近くの境内左には、大きな後ろ姿が! だ、だれ?

ようやく妙國寺に到着です!

境内には、樹齢1000年を超えるという蘇鉄があります。
織田信長が気に入って持って帰り、夜な夜な「堺へかえりたい」と泣いた蘇鉄…戻ってこれて、よかったですね〜

さて、今回のそぞろ歩きは、これにて終了〜
ご参加いただき、ありがとうございました。

(取材文:濱田さち 写真:吉居いづみ)

妙國寺の蘇鉄(画像:Wikipedia)